ふとした時にズキンとくる膝の痛み。
歩いたり動いたりするのが億劫になりますよね。
そこでこの記事では、膝痛を少しでも軽減できるよう自宅でできるストレッチや予防法をご紹介いたします。
無理のない範囲で日々取り入れて、ぜひ膝痛を軽減してみてください。
1.膝の痛みの原因とは?
ストレッチのご紹介の前に、なぜ膝は痛むのでしょうか。はじめに、膝痛の原因についてお伝えしていきます。
膝痛の主な原因は、大きく3つあります。
- 膝関節軟骨の摩耗
- 関節包の硬化
- 膝まわりの筋肉の衰え
それぞれ詳しくみていきましょう。
膝痛の原因① 膝関節軟骨の摩耗
関節の表面を覆っているのが、関節軟骨です。膝関節軟骨は加齢や筋力の低下などを原因に少しずつ摩耗していき、一度摩耗したらもとに戻りません。
※ひどい場合は、変形性膝関節症を発症している場合もありますので、早めに医療機関にかかるようにしてください。
膝痛の原因② 関節包の硬化
関節包とは、膝の関節のまわりを袋のように覆っている部位です。
関節包やそのまわりの組織には、痛みを感じる神経がたくさん存在しています。
そのため関節包が加齢や炎症などで硬くなることで、ちょっとした刺激でも痛みを感じやすくなってしまいます。
膝痛の原因③ 膝まわりの筋肉の衰え
膝まわりの筋肉の衰えも、膝痛の原因のひとつです。
筋力が衰えると関節軟骨への衝撃が増え、原因①でお伝えした軟骨の摩耗を早めてしまいます。
2.膝の痛みを和らげるには
それでは具体的に、膝の痛みを和らげるにはどうしたらいいでしょうか。
膝の痛みを和らげるには、膝まわりの筋肉の柔軟性を上げ、血流をよくして筋肉のこわばりを軽減させることが重要です。
ここでは膝まわりの筋肉の柔軟性を上げることができるストレッチを3つご紹介します。
ご自分のペースで無理なく取り入れるようにし、治療中のけがや病気がある場合は医師に相談してから行ってください。
大腿四頭筋のストレッチ
大腿四頭筋は、太ももの前側にある筋肉です。膝の曲げ伸ばしをする際に、重要な役割を担っており、
その大腿四頭筋の柔軟性を高められるストレッチです。
- 壁に右手をついて立ちます。左足の膝を曲げ、左手で足のつま先をつかみます。
- つま先をお尻の方へ引き寄せ、太ももの前側が伸びているのを感じながら30秒キープします。
- 反対側も同様に行い、左右2〜3セット行います。
前脛骨筋と腓腹筋のストレッチ
前脛骨筋はすねの前側の筋肉で、足首を引き上げたり土踏まずのアーチを維持する役割を担っています。
腓腹筋はふくらはぎを構成する筋肉のひとつで、膝や足首の曲げ伸ばしをサポートします。
前脛骨筋と腓腹筋の両方をのばすことができるストレッチをご紹介します。
- 床に座って両足を伸ばした状態から足のつま先を遠くに伸ばして、すねを伸ばします
- 次につま先をゆっくりと身体の方に引き寄せ、ふくらはぎを伸ばします
- 2〜3を10回繰り返します
膝蓋骨のマッサージ
膝蓋骨は、いわゆる「膝のお皿」と呼ばれている骨で、膝蓋骨をマッサージする方法です。
マッサージをしたときに痛みを感じるところは関節包が硬くなっているところです。最初は痛みを感じますが少しずつ慣らしながら行いましょう。
- 足をまっすぐ伸ばして座り、膝蓋骨が水平方向に動くことを確認します
- 膝の皿の縁に両手の親指を重ね、皿を直接押すように力を入れます。
- 上下左右・斜めなど8つの方向へ順番に、1か所につき5秒程度を押します。
- 1回のストレッチは3分まで、1日2回を目安に行います。
3.適度な運動や筋力トレーニングで膝痛を予防しよう
適度な運動や筋力のトレーニングも、膝痛の予防には有効です。
膝を支えている筋肉の筋力が落ちると、膝の周囲が不安定になり、軟骨への衝撃が増え、痛みが生じてしまいます。
そのため膝まわりやつながっている筋肉を鍛えることで、予防につなげることができるのです。
筋力は、加齢とともにどうしても減少していってしまいます。日常的に運動を取り入れて、筋力低下を防ぐことが大事です。
無理のない範囲で、日々運動をしてみましょう。
寝ながらできるトレーニング
太もも前面の筋肉である大腿四頭筋に力をつける運動です。
- 仰向けに寝て、左足の膝を立てます。右足を伸ばしたまま、床から10cmの高さまでかかとをゆっくりと上げます。
- 右足の足首をしっかり反らせ、5秒間キープ。
- 右足をゆっくりと降ろし2〜3秒休んだのち、脚を替えて同様に10~20回を1セットとして行います。
座ってできるトレーニング
寝ながらできるトレーニングと同等、大腿四頭筋に力をつける運動です。
- 椅子に腰かけ、右の膝をまっすぐに伸ばして、かかとを浮かせます。
- 足首をしっかり反らせて、そのまま5秒間保ちます。
- 右足をゆっくりと降ろし、2〜3秒休んだのち、脚を替えて10~20回を1セットとして行います。
寝ながらできるトレーニングか、座ってできるトレーニングを合わせて1日1〜3セット行ってみてください。
4.まとめ
いかがでしたでしょうか。
まずはじめに膝痛の原因についてご紹介したのち、膝痛を軽減できる簡単なストレッチやマッサージを3つお伝えしました。
また膝痛の予防のためには膝まわりの筋力を鍛えることが重要であり、筋力低下を防ぐ簡単なトレーニングを2つご紹介しました。
日常生活が億劫になってしまう膝痛。
年齢を重ねるにつれて、筋力が衰えてしまうのは逆らえないことです。
重症化する前に、この記事でご紹介したような簡単なストレッチやトレーニングを取り入れ、膝まわりの柔軟性や筋力を維持できるようにしていきましょう。